やってみたらええやん
パラ馬術に挑んだ二人
和田章郎
63歳で東京パラリンピックに出場、7位入賞。
JRAの元調教助手、宮路満英と妻の道行き。
47歳で脳卒中に倒れ、右半身の麻痺と高次脳機能障害を負ったJRAの元調教助手〝みやじぃ〟こと宮路満英。心優しき仲間や理学療法士のサポートを受け、リハビリの一環として乗馬やスキー、マラソンにも積極的に取り組む。やがて、〝コマンダー〟を務める妻とともに、本格的なパラ馬術競技の世界へ足を踏み入れ、「根気」と「やる気」で、リオ、東京と二つの大舞台に立つ。ユーモアを絶やさず、馬とともに生きる二人の、挑戦の日々を追う。
●宮路選手の足跡
- 1957年鹿児島生まれ。3歳で大阪市に転居する
- 1980年JRA調教助手となり、宇田明彦厩舎に所属。グローバルダイナを担当
- 1981年裕美子さんと結婚
- 1994年森秀行厩舎に転籍。GⅠ馬、レガシーワールドを担当
- 1997年シーキングザパール(武豊騎手騎乗)でアメリカのGⅠレースに遠征
- 2005年職場で脳卒中に倒れ、重い後遺症が残る
- 2006年リハビリの一環として乗馬を再開する
- 2008年ホノルルマラソンに挑戦、完走。同じく病と闘う宮川大助・花子師匠と出会う
- 2010年「全国障がい者馬術大会」でパラ馬術競技デビュー
- 2013年北杜市小淵沢の大木道子コーチに師事する
- 2015年「JAPAN OPEN パラ馬場馬術競技会」で優勝。欧州転戦のためオランダに渡る
- 2016年リオパラリンピック出場。滋賀県の「しがスポーツ大使」に就任
- 2021年東京パラリンピック出場 個人規定7位入賞
- 2022年デンマーク世界馬術選手権出場
- 2023年現在 2024年のパリパラリンピック出場を目指し海外遠征中